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コラム

第42回

「建設DX展2025 レポート
(後編)」

(第41回 前編へ)

満員御礼!
AI×積算が切り拓く実装のフェーズ

2025年12月10日~12日に東京ビッグサイトで開催された「建設DX展」。今回のコラムでは、前回のブースレポートに続き、今回は展示会期間中に開催された「特別共同セミナー」の様子をお届けします。

協栄産業ブース

通路まで溢れた熱気

12月11日、協栄産業と株式会社Arentによる共同セミナー「建設DXの未来 ―AIと生成技術が変える業務プロセス」が開催されました。

おかげさまで、会場は予約席が早々に満席! 通路まで聴講希望の方が溢れ、「立ち見」が出るほどの盛況ぶりとなりました。ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。この熱気こそが、「AIをどう実務に使うか?」というテーマへの関心の高さを物語っています。

共同セミナー会場

AIは「チャット相手」じゃない!
「AIブースト戦略」

登壇したのは、当社のITS事業本部・森谷技師長と、Arentの鴨林代表取締役社長です。

「建設業界の人手不足や属人化をどう解決するか?」 この問いに対し、Arent鴨林氏が提唱したのが「AIブースト戦略」です。

ChatGPTのようにAIと「会話」するだけでは、実務は回せません。積算や工程管理といった、皆さんが普段使っている「業務アプリの中」に、AIを深く埋め込むのです。人の判断をAIが裏でこっそり(でも強力に)補完することで、誰がやってもベテランと同じような結果が出せる。そんな「業務効率」と「再現性」の両立を目指すアプローチです。

Arent 鴨林CEO(左)と協栄産業 森谷技師長(右)

会場がどよめいた?「わずか数秒」のPoC

セミナーのハイライトは、現在両社で開発を進めているAI積算のPoC(概念実証)の発表でした。

スクリーンに映し出されたのは、2次元図面(PDF)からAIが「壁面積」や「部材数量」を自動で読み取るデモンストレーション。 これまで担当者が時間をかけて行っていた「拾い作業」を、AIがものの数秒で処理してしまう様子に、会場からは驚きの反応が感じられました。設計変更があっても、再計算は一瞬です。

質疑応答でも、「立面図の精度は?」「設備配管との連携は?」といった鋭い質問が次々と飛び交いました。 森谷技師長は「現在は2次元図面ですが、将来的には空間情報を加えてさらに精度を高め、リフォームや維持管理へも応用したい」と、その展望を熱く語りました。

「構想」から「実装」へ

このアライアンスが見据えるのは、単なる時短ではありません。AIが弾き出した正確な数量データは、そのまま「CO2排出量の算出」にも使われ、建物の環境評価へとつながっていきます。

協栄産業が持つ「建設実務の知見」と、Arentの「高度なシステム実装力」。 この二つが融合することで、建設DXは「こんなことできたらいいな(構想)」から、「実際に現場で使える(実装)」フェーズへと、確実に動き出しています。

次回の展示会でも、さらに進化した姿をお見せできるよう、私たちも革新的なソフトウェアの開発(とコラム執筆)を頑張ります。今後の協栄産業×アライアンスの展開に、どうぞご期待ください!

【建設DX展-2025- 見逃し配信のご案内】

「建設DX展へ行きたかった!」「あの製品情報見損ねた!」「もっと情報収集したい!」という方、ご安心ください。

協栄産業ブースで展示した全製品の紹介動画をご用意し、見逃し配信(オンライン)を実施します。ミニセミナーの配信も予定しています。

配信期間中のご都合のよい時間に動画をご覧いただけますので、ぜひご活用ください。

[配信期間]2026年1月19日(月) 10:00 ~ 1月25日(日) 17:00

[詳細情報]建設DX展-2025- 見逃し配信のご案内(お申し込み)へ

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