コラム
第43回
「2026年4月スタート!
BIM図面審査とは?」
積算が変わる?FKSユーザー必見のポイント
今回のテーマは、建設業界で今話題の「BIM図面審査」についてです。「また新しい制度? 難しそう…」と思われた方、ちょっと待ってください。実はこの制度、私たち積算・見積業務(特にFKSユーザー様)にとっても、非常に嬉しい変化をもたらす可能性を秘めているのです。 2026年4月の開始に向けて、その内容をサクッと予習しておきましょう。
そもそも「BIM図面審査」って?
「BIM図面審査」は、国土交通省が進める新しい建築確認申請の仕組みです。これまでは膨大な「紙(または2D図面)」を確認検査機関に提出していましたが、2026年4月からは「BIMモデルから書き出したPDF図面」と「IFCデータ」のセットで提出が可能になります。最大のポイントは、「整合性のチェックが楽になる」こと。 従来の審査では、平面図と立面図で窓の位置がズレていないか…といった「図面間の整合性」を目視で確認していました。しかし、BIMモデルから切り出した図面なら、元となるモデルデータがひとつなのでズレようがありません。そのため、審査での整合性チェックを省略できる(=審査が早くなる)というメリットがあります。
従来の確認申請とBIM図面審査
ここが重要!「2D加筆禁止」の衝撃
さて、ここからがFKSユーザーの皆様に注目してほしいポイントです。この制度を利用するための条件に、こんなルールがあります。
「PDFとIFCは同一BIMモデルから出力し、2Dでの加筆修正や属性改変は禁止」
これ、実はすごいことなんです。現場でよくある、「BIMモデルは作ったけど、細かい納まりは2D図面(CAD)の方で直しちゃったから、モデルと図面が合っていない…」という、いわゆる「2D加筆」が、明確にNGになります。つまり、提出されるBIMモデル(IFC)は、「正」であることが公的に保証されたデータになるわけです。
積算業務へのメリットは?
FKSでBIM連携を行う際、一番の悩みは「モデルの精度」ではないでしょうか? 「モデルに入っている情報が信用できないから、結局2D図面で拾い直している」という方も多いはず。
しかし、BIM図面審査が普及すれば、「審査に通ったBIMモデル=図面と完全に整合しているモデル」が手に入ります。 信頼できるIFCデータがあれば、FKSに読み込んで数量を算出する際の精度も格段に上がり、手戻りや確認作業が劇的に減るはずです。 具体的には、以下のようなメリットが生まれます。
①そのまま読み込める(IFC形式)
審査で標準となる「IFC形式」は、FKSが得意とするデータ形式です。つまり、確認申請を通った「お墨付き」のデータを、変換の手間なくそのままFKSにインポートして即座に積算作業に入れるようになります。
②中身が詰まったデータが来る(属性情報)
「2D加筆禁止」ということは、これまで図面に文字で書き足していた部材の仕様なども、すべて「属性情報」としてモデルに入力しなければなりません。その結果、「形はあるけど中身(情報)が空っぽ」というモデルが減り、FKSでの自動連動率が飛躍的に高まることが期待できます。
2029年には「BIMデータ審査」へ
国土交通省が発表したスケジュールを見ると、まずは2026年4月に図面審査(IFC+PDF)がスタートし、2029年度を目処に、図面(PDF)すら使わず「BIMデータそのもの」で審査する「BIMデータ審査」へと移行する予定です。
出典:国土交通省「建築BIMの取組状況について」
こうなると、建設プロセス全体が完全にデータ中心になります。「BIMは設計のためだけのもの」ではありません。私たち積算・見積の実務も、この大きな波に乗って効率化・高度化していくチャンスです。
協栄産業では、こうした制度改正への対応はもちろん、AI技術を活用した「FKS」や「KYOEI COMPASS」のさらなる進化も推進しています。信頼できるBIMデータと、それを賢く処理するAIが組み合わされば、積算業務はもっとクリエイティブな仕事へと変わっていくはずです。
「BIM図面審査」をきっかけに、社内のBIM活用をもう一歩進めてみませんか?データが正しくつながる時代に向けた、これからのFKSの進化にもどうぞご期待ください!