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コラム

第16回

「地球環境と建設DX」

地球環境は危機的な状況

このコラムでは、さまざまな環境問題を建設業界の視点から見てきましたが、そのどれを見ても、いま地球環境は危機的な状況にあると言えます。イースター島の悲劇は、二度と繰り返してはなりません。

今年(2023年)の夏は、世界各地で記録的な猛暑を観測したり、これまで経験したことのない規模の大型台風や未曾有の大洪水、極端な干ばつなどに見舞われました。こうした非常事態に対処すべく、私たちはいまこそ行動を起こさなければなりません。異常気象を“地球の悲鳴”ととらえ、一人ひとりが自ら地球環境を保全するための“なにか”を行う必要があるのです。

建設DXで建設作業の効率化を図る

建設DXは、建設業におけるデジタルトランスフォーメーションのことで、デジタル技術を活用して作業を効率化し、企業の競争力を高めることです。

建設業は、大地を切り開いて鉄道や道路をつくり、森林や河川のかたちを変えてダムや橋をつくったり、地面を押し固めてビルや家を建てるなど自然の姿を変える産業です。このため、他の産業よりも地球環境により大きな影響を与える産業といえるでしょう。工事現場では、建造物をつくるために大量のエネルギーや資源が消費され、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量も必然的に多くなる産業です。一説には、世の中の温室効果ガスの三分の一は、建設業界が排出しているともいわれます(建設時だけではなく施設運用時の温室効果ガス排出を含む)。

こうした中、注目されているのが”建設DX”です。建設業におけるDXの取り組みは、この業界に起因するさまざまな環境負荷を軽減し、地球環境を改善する有効な手段として期待されています。具体的には、次のような対策が考えられます。

・建設工事の効率化によるエネルギーと資源の削減

・脱炭素型の建設材料や施工方法の開発と普及

・建設現場の環境負荷の低減

建設工事の効率化については、例えば、3Dプリンタや作業ロボットなどのデジタル技術を導入し活用することで、人手や時間のかかる作業をかなり省力化することができます。また、BIM(Building Information Modeling)に代表されるデジタルツールや技術を活用することで、工事現場の効率化だけではなく、建材の調達や運搬の段階から作業の最適化を考えることもできるでしょう。

さらに、脱炭素型の建設材料や施工方法が多く開発され、そうした建材や施工技術が普及することで、建材の製造段階から調達、施工までの多くの工程で温室効果ガスの排出量を削減することができるようになります。さらに、再生可能エネルギー由来の電力や水素を活用した建設材料や施工方法の開発や普及が進めば、さらなる地球環境の保全を期待することもできます。

今年も建設DX展が開催されます

地球環境保全の切り札となるかもしれない建設DXですが、今年(2023年)も東京ビックサイトで「建設DX展2023」が開催されます。会期は12月13日(水)~15日(金)の3日間です。

この展示会は、「JAPAN BUILD TOKYO-建築の先端技術展-」の一部として開催され、建築・建設・不動産業界の最新情報が一堂に会する日本最大級の専門展示会です。建材、住宅設備、ビル管理・運用システム、リノベーション技術、AI・IoT関連技術、不動産テック、建設DX、建物の脱炭素化など、建設DXに関する企業や団体が多数出展しますので、是非お越しください。

協栄産業も建設DX展に出展します

今年で3回目の開催となる建設DX展に、協栄産業は昨年に続き今年も出展します。展示会にお越しいただける場合は、ぜひ協栄産業からのご招待チケットでご登録ください。協栄産業ブースでその旨スタッフにお伝えいただければ、粗品など進呈させていただきます。

建設DX展入場チケットはこちらからご登録ください(事前登録で入場無料になります)。

協栄産業ブースには、このコラムの紹介コーナーもありますので、もし会場で下記のパネルを見つけたら、ぜひ近くのスタッフに「コラム見た」とお声がけください。こちらでも粗品などを進呈させていただきます!

建設DX展の協栄産業ブースで、皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

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