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ホームコラム KYOEI Lab. > 第47回【シリーズ】古代文明に学ぶ課題解決 -2-「神の怒りか、情報伝達の失敗か?『バベルの塔』の頓挫と共通言語“BIM”」

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第47回

【シリーズ】
古代文明に学ぶ課題解決 -2-
「神の怒りか、
情報伝達の失敗か?
『バベルの塔』の頓挫と
共通言語“BIM”」

【古代文明に学ぶ課題解決】その1

今回から、前回のコラムで予告いたしました、新連載【古代文明に学ぶ課題解決】がスタートします。

記念すべき第1回のテーマは、世界で最も有名な“建設中止”プロジェクトともいえる「バベルの塔」です。

旧約聖書に登場し、数多くの絵画に描かれてきたこの物語。一見すると神話の世界の話に思えますが、実は現代の建設現場が抱える「ある深刻な課題」と、驚くほど共通しているのです。

史上最大のプロジェクトは、なぜ頓挫したのか?

このエピソードは、旧約聖書の「創世記」第11章(1〜9節)に記されています。古代メソポタミアの人々は、当時の最先端技術であった「焼レンガ」と「天然アスファルト(接着剤)」を駆使し、ある一大プロジェクトを立ち上げました。

「さあ、我々の優れた建設技術で、天まで届く立派な塔のある街をつくろう!」

基礎工事は順調に進み、塔は天に向かって高くそびえ立っていきました。しかし、この壮大な建築は未完成のまま永遠にストップしてしまいます。なぜでしょう?資金ショートでしょうか? それとも基礎の強度不足でしょうか?

いいえ、建設が中止された理由は、建設技術の問題ではないんです。それは「言語の混乱」でした。

当時の人類は皆、同じひとつの言葉を話していたといいます。ひとつの言語によって、高度な技術と結束力を持った彼らは、「神の領域(天)にまで自分たちの力だけで到達してやろう」「神ではなく、自分たちの名を歴史に刻もう」という思い上がり(傲慢さ)を抱いたのです。これを危険視し、怒った神様が、彼らの言葉をバラバラにして互いに通じないようにしてしまった、と聖書は伝えています。

「おい、そのレンガを持ってきて!」「え? アスファルトが欲しいって?」

言葉が通じなくなった現場では意思疎通ができず、大混乱に陥りました。建設作業は完全にストップしてしまい、人々は世界中へ散り散りになってしまいました。

つまり、バベルの塔の悲劇は、「コミュニケーション(情報伝達)の分断が、いかにプロジェクトを崩壊させるか」を伝える、古代からの強烈な教訓なのです。

現代の建設現場も「バベルの塔」状態になっている?

さて、この古代の悲劇を現代の建設業界に置き換えてみましょう。幸い、私たちは同じ日本語を話していますが、「データの世界」ではどうでしょうか。

・意匠設計は、独自の3D CADソフトで図面を描く。

・構造設計は、専用の構造計算プログラムを使う。

・設備設計は、また別のシミュレーションソフトを回す。

・積算は、2D図面やPDFを見て、手作業で「数量」という言語に翻訳し直す。

それぞれの専門家が「違う言語(データ形式)」を話しているため、工程が変わるたびにデータの変換や手入力といった「翻訳作業」が発生しています。この翻訳の過程で、細かなニュアンス(属性情報)が抜け落ちたり、設計変更が現場にうまく伝わらずに不整合が起きたり……。

そう、現代の建設プロジェクトも、一歩間違えればデータの「バベルの塔」状態に陥ってしまう危険性をはらんでいるのです。どんなに優れた技術や潤沢な予算があっても、情報が正しく伝わらなければ、プロジェクトはたちまち停滞してしまいます。

21世紀のバベルの塔を完成に導く共通言語「BIM」

この情報の分断を解決し、バラバラになった言葉を再びひとつにつなぎ合わせるための「共通言語」。それこそが「BIM(Building Information Modeling)」です。

建物の形状だけでなく、部材の材質やコストといった属性情報をひとつのモデルに統合し、関係者全員が同じデータ(IFC形式など)を参照しながらプロジェクトを進める。

先月(2026年4月)からスタートした「BIM図面審査」も、公的な手続きにおいてこの共通言語化を推し進める画期的な第一歩と言えます。

AIが急速に普及し、あらゆるモノがつながっていくこれからの時代。「自社のシステムだけで完結する」仕事の仕方は終わりを告げ、他部門や他社と「いかにデータをシームレスに連携させるか」が、企業の競争力を決定づけるようになります。

協栄産業が「言葉の壁」を打ち破る

バベルの塔で失われた「共通言語」を、現代のテクノロジーで再びつなぎ合わせる。それが、私たち協栄産業の重要なミッションです。

その強力な橋渡し役となるのが、プロジェクト間で分断されたデータをAIでシームレスにつなぐ当社の新商材「IntegratorX」です。長年ご愛顧いただいている積算システム「FKS」による正確なコスト把握に加え、IntegratorXによる高度なデータ連携とAIを活用した情報伝達の効率化。これらを駆使して、お客様のプロジェクトが「データの言葉の壁」で頓挫することのないよう、私たちが強力にサポートしてまいります。

情報の分断にお悩みの際は、ぜひ協栄産業にご相談ください。共通言語“BIM”とAIを活用した最新のツールで、皆様のプロジェクトを天まで届く大成功へと導きましょう!

次回(第48回)は、今回登場したメソポタミア文明のお隣、インダス文明へタイムスリップ!「4500年前のパーフェクト・シティ!『モヘンジョダロ』の超絶インフラと維持管理DX」をテーマにお届けします。

現代顔負けの水洗トイレや下水道を完備していた古代都市は、なぜ衰退してしまったのか? 予防保全DXの視点から紐解きます。ぜひお楽しみに!

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